「駒井哲郎」展

GWの終わり頃、町田市国際版画美術館で「駒井哲郎」展を観てきました。版画をやるようになってから、ずっと気になっていた美術館で、いつも良い企画をやっているのに、なかなか行く機会がなかったけど、駒井哲郎は見逃せないな…ということで、行ってきた。展示室の入り口の所に、本人が実際に使っていたプレス機が展示されていて、そこで銅版画の制作実演をやっていた。プレス機は小さくて、コンパクトだった。これくらいなら家に置けそうだなーと思いつつ、実演をあとに展示室へ。作品は、だいたい、どれも小さかった。一番好きなのは「束の間の幻影」↓版画に関心を持ち始めた頃、初めてこれを見た時に、わア!と思って、ますます版画をやってみたくなったのだった。今回はそれの、いくつかのパターン違いが観れてよかった。展示をずーっと観て行くと、技法も作風も様々で、こだわりや、力みがない。自分のスタイルって、何なのだろう?とちょっと悩んでいたので、時にはクレーのように、他の誰かのように、こんなのやってみました風に、作品を作っていたのがわかる。なんか自由だなぁ、と思ったのでした。本当は「自分流」みたいなものに、縛られる必要なんかなくて、やりたいようにやればいいんだなと、そうしていくうちに、きっと見えてくるものがあるんだ、と。そんなことを、教えられた気がした。美術館からの、帰りの昇り坂はきつかったけど、なんだか、ふっとした開放感を味わうことができて、とても良かった。はやく自分も銅板に、何か描きたくなったのでした。むずむず。

アート週間

New!リンクに☆銅版画「唐津のり子の作品」を追加しました!もうすぐロンドンへ行ってしまう工房の先輩、唐津のり子さん。
穏やかな色彩と、優しい瞳の女性たちが、銅版画で描かれています。  

7月6日
写真展
『ドクター・カランカズ・プリント・ストラヴァガンザー・イン・ジャパン』かわいい建物は立川にある、ギャラリーセプチマ。イトウジュンさんが参加している写真展へ。ジュンさんはムサ美の先輩で、グループ展に誘ってくれたりと、いつもお世話になっているんだけど、ブログの写真がきれいなので、写真展とかやればいいのになあと,前から思ってたのでした。出品されていたのは、草を下から撮った緑と空の写真とか。きれい。わたしは何やら、小っちゃくなってみたいと思ったりすることがあるので、こういうバグズライフな感じの目線は楽しい。世界から集まった写真が、名前もタイトルも額もなく、ラフにペタペタ展示してある感じが面白かった。写真て、本来そういうものかもしれない。どこで何を撮ったのかわからないものや、古ーくてシブイ写真とかいろいろあって、ひとつひとつに物語があるんだろうなと、思ったのでありました。それを撮った人たちが、写真で出会っているような展覧会でした。

7月7日 
お友達の新築宅へ
千葉にお家を建てて、引っ越した娘の中学校時代のママ友の新築宅へお呼ばれ。ピカピカの注文住宅は、どこもかしこも、素敵だった。すぐ裏にはこんな森が!この森を見るための、姿見ほどの長い窓とか、座って靴下が履けるように段差の付いた畳とか、細かいところがこだわりぬいてあって、こういうのをひとつひとつやっていくのは、注文する方もさぞかしエネルギーがいることだろうなあ、と感心。大きなテーブルでママ友5人とパスタとビシソワーズとマリネのランチを御馳走になりながら、お喋りは尽きない。子供が卒業してもこうやってお付き合いできるのは、嬉しいことだなぁ。ずーっとカリカリ制作してたので、ちょっと気分転換させてもらいました〜!

7月10日
アンドーヒロミさんの個展、そしてハーフパイント土曜日は工房の先輩アンドーヒロミさんの個展、銀座OギャラリーUP・Sへ。力強くてユーモラスな形と、シンプルな配置がいつも、いいなあと思う。工房で時々見る、作業中の版もそのままぶブリキのオモチャみたいになりそうで、とても魅力的なのでした。いろいろ話していたら、アンドーさんもムサ美の先輩で同じ学部の、同じ科だったことが判明!なつかしい先生の名前も出てきてびっくり。学校の先輩でもあったのだ。それにしても版画は奥が深いなー。いろんなやり方があって、勉強することがまだまだ沢山ある。こういう良い展示を見ると、自分の来月の個展のことが、ずーんと心配になってきて、どうしようもなく、不安に襲われてしまうのでありました。

会場で会った工房の先輩Mさん(もう先輩ばっかりです)とイングリッシュパブスタイルのお店で、昼間っからペールエールと枝豆。飲みやすくて美味しかった!ハーフパイントだから昼間でもいいの。ここのお店は要チェックだな。(ブルドック)いい所教えてもらいました!「あー来月どうしよう、こんなんで個展なんてやっちゃっていいのだろうか」などなど、不安な胸の内を、聞いてもらうなどして、ビールはおしまい。ちょうどええ感じ。

高橋コレクションちょこっとペールエールのあとは、日比谷の高橋コレクションへ。山口晃の実物が見たくて、Mさんにくっついて行った。何かと話題の会田誠はわたしにはちょっと、ごめんなさい。やっぱり山口晃が良かった。実物見れてよかった。アイデアもデザインもカッコいい!油彩なのに日本画のようだ。中身はメカな植物とか、馬バイクとか、近寄って細かいところをひとつひとつ見たくなる。見るところがいっぱいあって、目が満足するという感じ。少し痛いところもありつつ、そういう世界なのに、不思議と穏やかな空気が流れているのだった。やっぱり画集欲しい!今度ぜったい買おう。

こんな感じで先週は、おでかけ充実アート週間でありました。
で次は?自分もやんなきゃ。きゃーコワイ!どーするよ、自分。。。

↓ここに広告出るようになっちゃったの、やだな。

☆おやつどうぐてん ☆セラミック・ワークス

☆おやつどうぐてん
お友達が企画している、コドモノコト、の展覧会「おやつどうぐてん」を見に神楽坂へ。去年も楽しくていろいろ買っちゃったけど、今年は土曜日に行ったせいか、お客さんがいっぱい!ちびっこのお客さんもおやつを食べながら楽しそうでした。可愛くて素敵なクオリティの高い生活用品たち。うちの子たちはもう大きいけれど、小さい子供がいても、日々の暮らしをこういうモノたちで彩るのは、大事なことだなぁと思いました。ていねいに暮らすっていう感覚を、持っていたいものです。

☆奈良美智 セラミック・ワークス
この間、銀座ついでにTKGエディションに寄ったら、奈良さんワールドになっていて、版画やドローイングの画集とかパラパラ見てたら、無性に今やってるセラミック・ワークスという個展を観たくなった。いったいあの、のびのび感は何だろう?ということが知りたくなったのだ。なので行ってきました。でかい焼き物がドーン!でもかわいい。。。大きな彫刻とか陶芸とかそういうものは、たいてい威圧感があるものだけど、そんな威圧感とか、どうだ!という感じがない。森子とか。え?もう何?これ!なでなで。。。っていう感じ。顔が書いてあるひょうたんみたいな壺とか、テキトー感があふれているのに惹かれる。ドローイングも、見てるとなんかニコニコしちゃうのは何でなの?テキトーじゃないからだ。言い知れない微笑ましさを胸にして、帰ろうとしたら、奈良さんがいた!ラスクの紙袋を持って、誰かと話してる。お国訛りがかわいい。待っていたエレベーターがやっときて、わたしも乗っていいものやらと躊躇してたら「みんな、乗って乗って〜!」って手招き。かわいい。。。ああ、こういう人だから、ああいう作品作っちゃうんだなと、納得。そのあとしばらくワクワクしていました。わかっちゃいるけど再確認。作品には人柄が、現れるものですね〜。

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