龍を観に行く

四月のある晴れた日、母がお世話になっている日本画家の加藤智先生と、母と、根岸にある大聖院さんへ、お寺の天井画を観に行ってきた。ご住職に本堂に通して頂いて、 先生にお話を伺いながら、じっくり天井画を鑑賞。こちらの赤龍は、奥田玄宗画伯によるもの。龍は燃えるような赤で描かれていて、天井から飛び出してくるような、迫力がありました。 赤龍の周りを囲む花々は、門人達によるもので、その一人であった加藤先生の作品は牡丹、芥子、白木蓮で、赤い龍の周りを囲んで色鮮やかに咲いていました。なんだか静かで厳かな気持ちにもなりました。(許可を得て撮影、掲載)
そのあと、上野へ移動。咲き終わった桜並木を抜けて、不忍池の弁天堂へ。ここは散歩してお参りしたことはあっても、本堂の畳に上がって天井画を観たことはなかった。畳に正座してしばし鑑賞。先ほどの赤龍を描いた奥田玄宗画伯のそのまた師匠、児玉希望画伯の金龍がある。風格のある龍は、金と墨で描かれていて、影から浮かび上がるような、幻想的な趣もありました。その周りを囲む、奥田玄宗はじめ門人が描いた花々も歴史を感じる趣。古いものかなと思ったら、龍の描かれた年号は、わたしの生まれた年でありました。(こちらは写真は遠慮したので関連リンクを貼ります。不忍池弁天堂弁天様は芸能、芸術の神様、ということで、お守りをありがたく頂戴しました。そして今年は辰年!心強いお守りです。ちょうど上野でやってるボストン美術館展の看板も曾我蕭白の龍で、今日は龍の日だなと思いつつ、すでに夕方なのでそちらはまた出直すとして、とりあえずビールなど。
加藤先生が、はじめは川合玉堂を師匠に持つ、児玉希望画伯の門に入った経緯や、師匠亡き後、一番弟子であった奥田玄宗画伯の門下にいたころのエピソードや、三島由紀夫氏が自害したとき、その妻の父であった杉山寧画伯が、それを知った現場に居合わせたことなど興味深いお話いろいろ。そして人とのご縁の大事さとか、いくつになっても終わらない勉強のこととか、いろんなお話を聞けて、なんとも貴重な体験でありました。

(母が山菜の天ぷらを食べて、お腹が痛くなり、遅くならないうちにお開きに。また結石じゃないかと後日検査したらなんともなかったらしい。)

加藤先生、こんな親子にまる一日、ご親切にご案内、お付き合い下さり、本当にありがとうございました! こうして見ると、古き良き日本の美術は、案外身近に触れることができるものなのだなぁと実感した日。そして学ぶことの多い一日となりました。

Web Shop『RUINOKⅡ』で作品のお取り扱い

マトリョーシカ「シルフィーさん」Shylph(シルフ)は風の精霊の名前。シルフィードともいいます。
何処かの空からやってきて、季節を運んできてくれる
翼を持った風の精。

RUINOKⅡ 作家マトリョーシカ「yuco Oyama」にいます。

「RUINOKⅡ」作家マトリョーシカのお部屋で、マトリョーシカ作品をお取り扱い頂くことになりました。今後、ストラップや小物なども、こちらに納品させて頂く予定です♪よろしくお願いします。

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