ただいま制作中。

前回の京都での個展から、もう少しで1年が経とうとしているなんて、早いものだなあ。。。と秋風に吹かれながら感慨にふける今日この頃。でも、早々と時間は過ぎてゆく。次の個展は11月。そうのんびりもしていられない(はず)

8月から家で作業するようになり、工房にあった銅板を切る大きくて便利なギロチンにかわって、銅板カッターで、地道にキュルキュルと削りながら銅板を切ったり、床を気にしながらヤスリがけしたりと、なかなかやっかいなこともありつつ、どうにかこうにか制作している。去年の東京での個展では、暑すぎる夏の銀座でマイってしまったので、今年は寒くなって、街が光り始める頃の銀座で、銅版画とマトリョーシカの展示を予定しています。(11月28日から12月4日まで、銀座月光荘にて)近くなったらまたお知らせします。あー、あと2ヶ月しかないんだけれども、、。だだだ、だいじょぶかな。。。

マスキングマスク・プロジェクト第4弾

福島へマスクを送る、マスキングマスクプロジェクト。
早いもので、第4弾になりました。

前回より福島市役所からの要望が寄せられるようになり、
今回は、仮設校舎へ送ることになったそうです。

ガールズだけじゃなく、ボーイズも使ってくれるかな?
ということで、今回は黒いチェックの☆でワンポイントにしてみました。

銅版画家の松本里美さんはじめ、画家の田辺直美さんGallery FIRSTLIGHTさんがとりまとめて下さっています。

どなたでも参加できますよー!
切ったり貼ったりは苦手という場合は、
白いマスクと、色柄物のマスキングテープの寄付だけも可能です。
マスキングマスクプロジェクトのブログから
作り方送り方を参照して下さい。
よろしくお願いしまーす!!

きらきら

ごくたまに時々、見るもののひとつひとつが、きらきらと光り出すような瞬間がある。それに気付いてハッとなり、理由もよくわからないので、どうしてそんな風に見えるのか不思議でしょうがなくなる。今日はそんな日だった。木陰も浜辺も、人で賑わう日曜日。

濁った東京湾も房総半島を背景に、沖にヨットや大型船が浮かぶ、どこかと繋がっている海だ。カモメはひとりで向かい風のほうに飛んでいる。西に乱立する都心のビル。東にディズニーランド。ジオラマの中にいるようだけど、それはゆらめく海であり、さざめく波であり、光のかけらであった。この眩しい空気のなかに、心配な放射線がどれほど含まれているのだろうかと気になりつつも、砂に絵を描き、絶え間ない波の音を聞いているうちに、なにか漠然とした良いものの気配がやってきた。

これは何だろう。曖昧なのにはっきりと確かなもののように思えるこの気配は。。。あきらめなのか希望なのか、よくわからない。波に消される砂に、絵を描く遊びの、儚い嬉しみとともに、それはやってきた。そして視界に入るものそれぞれが息をするように、光り出すように見えてきて、少し驚いた。その感じは久しぶりだった。前は建物と空の間をぼんやり見ている時に、そうなったのを憶えている。
様々な想いが宙を漂い、その中の何かが自分に触れたり、触れずに通り過ぎていったりする。春には黄色い菜の花畑だった場所が、今はオレンジ色のコスモス畑になっている。伸びた草の上を、踏み歩いてゆくたびに、はじけた緑の匂いがする。何事もなかったかのように観覧車は回り、かき氷かソフトクリームかで悩む自分がいて、いつものように日が暮れて、いつものように夕飯のことなどを考える。いつものようである物事が、実は輝いているのだと、その急なきらきらに、知らされたような気もしたのだった。
そういえば、きのうは夕陽にまでデジャヴを見たな。遠い記憶と、なにか関係があるのだろうか。抽象的なものが形になって見えたときに、光るように見えるのだろうか。などなど。まとまりがつかないけど、書いておこうと思った。何にも切り取られていないぐるりと開けた風景に、身をさらして自分が小さくなり、眩しい夏の太陽に秋の風が吹きぬける、そんな一日でありました。

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