フランス大使館で

もんわり暖かい日。古いフランス大使館でアートイベント「NO MANS LAND」が開かれているというのを、聞いていたので、ぜひ行ってみたいということで、行ってきた。先週は閉館日でがーん、だったので今日、あらためて出直し。大使館として使われていた部屋の名残を残したまま、各部屋が小さなギャラリーになっていて、楽しく見応えがあった。好きなのも、好きじゃないのも、いろいろあったけど、アートは自由だな。このさらけ出す感じ。人間の考えていることが、良くも悪くも、見えるようになっている。ああやって集められていると、エネルギーがほとばしっていて、美大の学園祭みたい。けっこう混んでいて、近くのおばさま達の会話が耳に入ってきた。「こういうことやってたって、お金にならないでしょうにねえ。」「そうねえ。でもそれが究極の贅沢なんだと思うわぁ」って。。。うーん、そうか?作る側からしてみれば、 作らずにはいられないから作るんであって、それは「幸せなこと」だとは思うけれど、「贅沢なこと」だとは全然思わないぞと、贅沢イコール幸せではないぞと、わたしはそこんとこ、間違えないようにしたいぞ、、、などなど、つべこべ思う。受け手からしたら、美術は高尚なもので、だから贅沢という図式があるんだろうか。まあ、それはもういいか。。。古い建物を歩き回る。それにしてもこの味わい深い、古い建物を壊してしまうというのは、なんとももったいない。螺旋階段や大きな窓や、はめ込みガラスの壁とか、すごくいい造りなのに、壊さないでなんとかできないものかねーと、一緒に行ったOさんと話しながら、館内のカフェでお昼。紙皿なのに、いいお味。さすがフランス。エールフランスの機内食を思い出した。 お腹もいっぱいになり、その後は原宿に移動して工房で版画の作業。自分の版画の出来には不満が残ったけれども、インプットとアウトプットと両方できたので、充実の一日でありました。

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