アレクセイと泉

15日 恵比寿のTOMMORROWLANDにて「アレクセイと泉」の上映会に行ってきました。主催は女優の木内みどりさん。木内さんの挨拶と、監督からのメッセージの後、上映が始まった。チェルノブイリの事故の後、政府から移住勧告が出された土地に残り、暮らしている老人たちと、ひとりの若者。洗濯機があるわけでも、電子レンジがあるわけでもない生活をしている人たちの土地が、原発事故のために、放射能だらけであるという事実。ジャガイモ畑からも、キノコからも森からも、放射線が検出されているというのに、そこにある泉の水からは検出されない、という不思議。みんなはその泉に十字架を立て、祈り、毎日水を汲んでいる。ブリューゲルを思わせる雪景色。その暮らしぶりは、過酷だけれど平和。たんたんとめぐる季節。おばあちゃん達は、みんなマトリョーシカみたいで、かわいい。自給自足。働くことが生きること。老夫婦の些細な会話。馬やカエルに話しかけるアレクセイ。そこには自然と共に暮らす、人間の本来の姿があった。あまりにも、のどかで幸せそうに見えるから、そこに横たわる、大きな悲しみがあることを、忘れてしまいそうになる。放射能は見えないのだ。

上映後、スタッフさん紹介ののち、懇親会でワインと軽食がふるまわれた。テレビや雑誌で見たことのある人たちが、ちらほらいて、ちょっとびっくり。署名も集められていた。反原発の動きが、いろんなかたちで、どんどん広がっていることを実感しました。

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