学生の時、映画研究会なるものに入り浸っていて、そこでは、やっぱタルコフスキーは観るべきでしょ的な空気があって、小さい劇場に観に行ったりしたのに、なんとなくの余韻しか覚えてないのは、たぶん半分寝てたんだと思う。今になって、ちゃんと観たいけど、なかなかレンタルもないしねぇと言ったら、Kさんが「ノスタルジア」と「惑星ソラリス」を送ってくれた。今観ると、いいですね。「ノスタルジア」はロングな絵画、そして詩。水。火。空気が湿っていて、いつまでも乾かないような、滴るような、そんな湿度。夢で見ているような映像。陰や光、構図のすみずみまで、いちいち絵のようです。深い。
「惑星ソラリス」もまた、海です。水です。浮遊です。常に不穏な空気がズーンと漂います。シュレディンガーの「精神と物質」という本を、昔、読んだのを思い出した。哲学的な物理学的なそれ。もしかしてこの地球でも、見たいものを、自分の世界に、自分で作り出してるのかもしれない。意識的に、また無意識的に。脳内の世界が、自分の現実に投影されるとしたら、わたしは何を呼び出すのでしょうか。タルコフスキーは雨の日にでも、また観ようと思います。Kさんありがとう。感謝です!