ああ毎日

バルセロナから帰ってきて、その後、いろいろ考えたけど、結局自分の体験と感覚を信じるしかないというところに至り、ようやく不安とおさらばできた。これから何が起こるかは、お楽しみ ということにしてやっていこうと思う。

友人とランチがてら、浅草寺でお礼参りをして、そこでおみくじをひいてみた。そうしたら吉が出た。何もかも「良いでしょう」と書いてある。それなら信じよう。そう、私が今 学ばなくてはいけないことは「信じる」ということなのだ。 自分を 信じる ということ。バルセロナで出合った川田さんも、自分の作品を信じることができなければ作り続けることはできないということで、アドバイスも頂いた。そのメールには何度も読み返したくなるほどの大事な言葉が沢山あった。それがどんなに、自分の体験を信じていいんだと思うことの助けになったことか。私は作家なんだということを、自覚させてもらった気がした。

ドラマの孫悟空を見ていたら、三蔵法師が「人を信じた結果がこれだというのなら私は本望です」と言っていたのを聞いて、おお!と思った。 成功も失敗も、同じくらい価値があるのだね。

さまざまな刺激を受けたせいか、作品が進んでいる。なんだろうなコレは?と思いながら自分の中から沸いてくるものを描いているけど、それがなんなのか、言葉にすることができない。なんだかひらひらしたものを、しきりに描いております。そのひらひらに、妙に没頭してしまうので、分析を避けて このまま右脳の言う通りにしてみようと思う。

絵を描いている傍らで、お昼寝していた赤ちゃんたちは、もうすっかり大きくなった。 手の抜けた家事と 時々出かけるちょっとした用事。夕飯の支度をはじめるまでのひとりの時間に絵を描く。小さい机に向かい、制作している時間は空っぽになる。 夕方、買い物をしながら、また思うのだ。
ああ 普通の毎日。日常がまた戻ってきた。
でも、ん?何かがちょっと違う気がする。
果てしなく 決して届かないものに向かって、もがきながら手を伸ばしていたようなあの感覚。。。それが今は
すぐそばに何かがあって、今までにないような温度で、かすかにそれを感じることができるようになったような そんな不思議な感じがしてならないのだった。

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